ずっと大好き…この恋は秘密 …
「あ、みのり。
おはよ」
水曜日、足早に教室に向かおうとしたみのりを
下駄箱で里奈が呼び止めた。
「おはよ…」
泣いても泣いても涙が溢れて…
結局あれから毎日のように泣いて過ごしたみのりは
今日も頭痛が残っていた。
それでも泣き痕は少し厚めのファンデーションで隠した。
「なんか元気ない?」
「ううんっ!
そんな事ないよ」
みのりが反射的に大声で答えた。
隠すつもりはなかった。
でもまだ…
相談できるほど言葉にまとまらない。
浅井さんへの気持ちが大きすぎて
言葉にならない。
「そんな事より今日からだよ、教習!
楽しみだなぁ。
みのりの浅井さんに会えるの(笑)」
里奈の言葉にみのりの足が止まる。
『みのりの浅井さん』
その言葉が…
胸を締め付ける。
「…あたしのじゃない」
ポツリともらしたみのりの目から涙が溢れる。
「…みのり?」
心配そうに覗き込む里奈の顔が涙でぼやけていく。
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