ずっと大好き…この恋は秘密 …
「振られましたっ…
よかったね、思い通りになって」
「へぇ…
浅井よく別れたじゃん」
耳障りな圭司の声がみのりを挑発する。
「浅井さんは最初からあたしを好きじゃなかったもん。
あたしの気持ちに付き合ってくれてただけ…
だから別れるもなにもない…」
うつむいたまま話すみのりを圭司が鼻で笑う。
「んな訳ねぇじゃん(笑)
浅井見てりゃ分かるだろ。
あいつ、佐倉の事好きだったよ。
病院で会った時から」
圭司の口から聞こえる言葉はすべてが嘘っぽく聞こえる。
それでも…
『好き』という言葉に少しだけ反応した。
…そんなわけない。
「圭司くんの言葉なんて信じないし」
肝心の浅井さんから何も言われてないのに…
そんなはずない…
そう言ったみのりを圭司の真剣な目が見つめていた。
その視線に耐えられなくなり
みのりが圭司に背中を向けて歩き出した時
圭司が後ろからみのりを抱きしめた。
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