ずっと大好き…この恋は秘密 …
夢心地
―――…クシュンッ!
浅井の告白の余韻に浸ってたみのりを自分の体から離して
浅井がくしゃみをした。
「大丈夫ですか?
…ってゆうか何でそんな格好なんですか?!」
12月の寒空の下でYシャツ一枚で震える浅井にみのりが驚きながら言う。
「だって渡辺さんに佐倉が来てたって聞いて飛び出してきたから…
あ〜…さみぃ…
戻るぞ」
浅井が身震いしながら教習所に向かい歩き出す。
あたしを追いかけてきてくれたなんて…
上着着るのも忘れるほど必死に探してくれてたなんて…
うれしさから少し笑みを漏らしながらみのりも浅井の後ろを歩き出す。
「ん」
浅井が後ろにいるみのりに手を差し出す。
みのりがゆっくりと浅井の手を握ると
浅井がぎゅっとみのりの手を握り返した。
浅井の手はとても冷たくて
みのりの手もだんだん冷たくなった。
2人の体温が混じり合う。
浅井さんといるだけで
心があったかくなる。
浅井さんといるだけで
うれしくて顔がにやける。
あんなに優しいのに
圭司くんじゃダメなの。
あんなに思ってくれるのに…
浅井さんじゃなきゃダメなの。
手を繋ぐのも
笑いあうのも
抱きしめられるのも
キスするのも…
全部…
浅井さんじゃなきゃ意味がない。
浅井さんじゃなきゃ
ダメ―――…
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