ずっと大好き…この恋は秘密 …



「佐倉…

本当に嫌だったら言って…



今だったら止めてやれる」



真剣な目で見つめる浅井を
みのりが困った表情で見上げる。






…そんなかっこいい目で見られたら

いやだなんて言えるわけないよ…





好きな人に求められたら…

それ以上の幸せなんか




きっとない…










「浅井さん大好き…」


みのりの言葉に浅井がふっと笑う。



「オレも…」


そう言い終わるか終わらないかのところで
2人の唇が重なった。



「ん…」


静かな部屋にみのりの声が響く。



自分の声に急に恥ずかしくなりみのりが
浅井の胸を押し返した。



「ま、待ってっ

やっぱり無理…


恥ずかしい…」


そう言って顔を隠すみのりの手を

浅井が優しい手つきでどかす。



「…佐倉


愛してる…」



浅井の言葉にみのりが驚いた表情を浮かべて浅井を見つめ返す。




浅井の優しい瞳が…


みのりを見つめていた。











『愛してる』


浅井さんからそんな言葉をもらえる日がくるなんて思わなかった。






ずっとずっと好きだったの…




浅井さんだけが…








「…愛してる」



二度目に落ちてきた言葉にみのりは目を閉じた。







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