ずっと大好き…この恋は秘密 …



―――…今何時だ?





寝ぼけながら浅井が体を起こす。


いつもは重い頭がやけにさえていた。


枕元の時計が5時半を指している。


肘で頭を支えながら
隣で静かに眠るみのりを見た。


隣で寝ているみのりに微笑みながら

みのりの頭を撫でる。






…疲れてたのかな。


着替えさせても起きなかったし…



それともオレが疲れさせたのかな…





苦笑いしながら浅井はみのりの寝顔を見つめた。

心の奥から…

愛しさがこみ上げてくる。



浅井がみのりのおでこにそっとキスをした。








あの時…


あいつの車に乗る佐倉を見た時


佐倉が幸せになれるならって

笑ってて欲しいからって本気で思ったんだ。




オレは行くべきじゃないって…




あいつに任せたほうがいいって必死に自分に言い聞かせた。


走り出しそうな足を必死で止めた。






だけど


それはオレの隣じゃなきゃ嫌だって思って…







佐倉を幸せにするのも


抱きしめるのも


オレじゃなきゃ嫌なんだ…


そう思った時にはもう佐倉を追ってた。





あいつの車から佐倉を
降ろして抱きしめてた。





笑う時も

泣いた時も


どんな時も…

隣にいるのはオレじゃないと嫌だと思った。






オレ以外の男が佐倉の隣にいるのが許せなかった。



佐倉が

オレから離れていくのが嫌だった。




どうしょうもなく嫌で…

嫌で…





仕方なかった。






佐倉を離したくなくて…





ただそれだけだった。










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