ずっと大好き…この恋は秘密 …




完全な嫉妬。



オレから離れたくせに…


あんなに想ってくれた佐倉を自分から振ったくせに本当に勝手だよな…




あの時の佐倉の泣き声が…

泣き顔が…



今だに頭に残ってる。





佐倉を傷つけたくなくて…




一緒にいたいのはオレのわがままだって…




そう思ってオレから別れたけど…








やっぱり間違ってたんだ。




こんなに大事なら離れるべきじゃなかった。


佐倉がオレを想ってくれてた事はわかっていたんだから…



自分の想いがどれくらい大きいか気づいてたのに…





オレが別れたなんか告げたせいで

佐倉は余計傷ついた。






これから一緒にいても



佐倉はきっと

また別れを告げられるかもしれないって…




心のどこかで怯えてる。





オレのせいで…







最低だよな。










でも

もう気づいたから。






もう…

ごまかせない。






佐倉が好きだから…


大切だから




そんな不安なんかオレが奪いとってやる。






佐倉の代わりなんかきかない。


だからもう絶対に離したりしない。




何があっても


絶対に離さない―――…






「ん…」




寝返りを打って

浅井の胸に転がってきたみのりを


浅井が愛しそうに抱きしめた。




子供みたいに温かいみのりの体を抱きしめながら浅井が小さく笑う。




「…ガキ(笑)」




まだ暗い部屋の中で
小さなライトが優しく光っていた。






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