ずっと大好き…この恋は秘密 …


「…浅井さん『佐倉』って言った」


悔しくて…

でも何も言えないみのりが膨れたまま浅井に意地悪を言った。


『言い直しただろ?(笑)』


「だめ。

罰ゲーム」


子供みたいなみのりの言葉に

浅井は少し黙った後答える。


『…いいよ。

何でも言ってみな』


明らかに余裕のある浅井に
負けた気分になりながらも

みのりが口を開いた。



「…『好き』って言って」


みのりが勇気を出して言った言葉に浅井が即答する。



『やだ』


「…え?」


みのりが拍子抜けした声を出すと浅井が言葉を続けた。


『…電話じゃ言わない。

ちゃんとみのりの顔見ながらじゃないとそうゆう事は言えないだろ』


「……」




うれしいような…

残念なような。



複雑な感情がみのりの胸に湧き上がる。




『だから…

明日言いに行くよ』



「え…

や、そんなつもりじゃ…」


慌てて断るみのりに浅井が笑う。


『つぅか…

オレが会いたいんだけど(笑)


ってことだから…

…行ってもいい?』



浅井の言葉にしばらく呆然としていたみのりだったが

何度も頷きながらやっと返事をした。



「はい…」


『あっ!

敬語〜(笑)


みのりも罰ゲームな!

明日までに考えておくから』





『はい』って…

まぁ…敬語か(笑)




そんな事を思いながら浅井の言葉に笑顔で頷いた。






前よりも浅井を近くに感じる電話が

とてもうれしかった。






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