ずっと大好き…この恋は秘密 …
募る想い…
夕方、学校で祐と別れ
家までの道を自転車で走る。
夏の太陽はなかなか沈まない。
細い川の脇道を走るみのりに
オレンジ色の光が照りつけていた。
静かに流れる川の水面に光が反射していて
なんだか幻想的に見える。
みのりはそんな川を横目に眺めながら
緩い向かい風を受けて自転車をこいだ。
家の近くにまで来た時、
目の前を一台の車が通り過ぎた。
…教習車?!
慌てて振り返り番号を確認した。
…違う。
12番じゃない事を確認しても
みのりはしばらくその教習車を見つめていた。
浅井もどこかの道を走ってるかと思うと
胸が苦しくなった。
…もう会えないのに…
こんなに想ってたって…
どうにもならないのに…
みのりが足元へと視線を落とす。
だって…
浅井さんは…
あたしを生徒としか思ってない…
それを分かってるから…
告白もできない…
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