ずっと大好き…この恋は秘密 …



じゃあ浅井さんは…


沙紀さんが行った事は知らないの…?






「ん?」


みのりが言いかけた言葉に
浅井が首を傾げる。






…かわいい

とか思ってる場合じゃないんだけど…



「ほら、おそろい(笑)

つぅかおそろいとかって今はもう古い?(笑)」


水色の縁結びのお守りを見せながら笑う浅井に胸がキュンと苦しくなる。


みのりは俯いたまま笑みをこぼして
浅井の肩に頭をもたれた。


「浅井さんかわいい」


つぶやいたように言ったみのりの頭に
浅井も自分の頭を軽く乗っけた。


「機嫌直った?

なんで機嫌悪かったんだよ。


なんかあった…?」


少し間をあけてから

みのりが答えた。


「ちょっと…お客さんに嫌な事言われただけ。

でももう大丈夫」


手の中の縁結びのお守りを見つめながらみのりが微笑んだ。






…浅井さんは

知らなくていい。


言ったって自分を責めるだけだもん。



言わない。


だからあたしも忘れる。


それで元通りだから…



聞かなかった事にすれば大丈夫だよね…




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