ずっと大好き…この恋は秘密 …
「その時点で奥さんに敵対視されるのなんて分かってたんだし…
浅井さんだって奥さんとは別れるって言ってくれてるんだから、
ここでみのりが遠慮するのはおかしいよ。
離婚はみのりのせいってわけじゃないんでしょ?
奥さんに対して
そんなに罪悪感感じてるんじゃこれから先大変だよ。
奥さんと別れた後も
『自分が割り込んだから』ってずっと奥さんに気を使い続けるの?」
祐の一言一言がみのりの胸に響く。
『キツい事』を
言いたくないのに言ってくれるのは…
祐ちゃんの優しさ。
あたしが送ったメールを見てすぐに会いにきてくれる祐ちゃん。
夏休みいつも図書館に付き合ってくれた祐ちゃん。
告白を…
応援してくれた祐ちゃん。
『不倫』って言葉に悩むあたしを止めてくれた祐ちゃん…
いつもいつもあたしのためだって知ってる…
『何やってんの?』
あたしが浅井さんに会った事言った時に
祐ちゃんに言われた言葉。
言った後、
あたしよりつらそうな顔してた祐ちゃん。
あたしと一緒に悩んでくれてる…
「みのりがつらくなる前に言った方がいいよ…
ってなに?」
微笑みながら見つめてくるみのりに
祐が苦笑いする。
「祐ちゃんって本当にいい子だよね。
あたしが男だったら絶対に祐ちゃんと付き合うなぁ」
「…あたしはみのりが彼女なんて嫌」
からかうように笑う祐にみのりも笑った。
…祐ちゃんの言うとおりだね。
あたしがしてる事は…
自分のしてることから逃げてるだけかもしれない…
圭司くんを傷つけても…
沙紀さんを傷つけても…
それでも浅井さんが好きなんだから…
あたしが逃げちゃだめなんだ。
ちゃんと向かい合わなくちゃ
何も進まない…
だから向かい合うんだ…
後ろ目たさも罪悪感も…
浅井さんと一緒にいるためなら
全部…受け止める。
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