ずっと大好き…この恋は秘密 …
「…昨日考えてて
どっちにしてもつらいなら言おうと思って…」
ビックリしたまま口を開かない祐に
みのりが顔を赤くしながら言った。
「…どう思う?」
緊張しながら聞くみのりを見て
祐が微笑む。
「すごいと思う…
応援するよ」
祐の笑顔に…
みのりはまだ赤い顔で頷いた。
「ねぇ…ホントにここでするの?」
図書室前の廊下のトイレで祐が聞いた。
「だって…
ここじゃないと先生に見つかったらケータイ取り上げられちゃうじゃん」
「でもトイレで告白って…」
「いいのっ。
どうせ電話だし浅井さんにはわかんないんだから…」
強気で祐と話すみのりのケータイを持つ手が震えていた。
教習所の電話番号を打ち込んだまま
発信ボタンを押せずにいる。
ケータイの時計が12時15分を示している。
12時50分までの昼休み中を狙って電話をかけようとしていたみのりだが
なかなか勇気が出ずに
立ち上がったり座ったり
広くもないトイレの中をうろうろしていた。
そんなみのりの様子を
祐が少し笑いながら見ていた。
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