ずっと大好き…この恋は秘密 …
いつもなら
『臭いっ』
と文句を言っていた匂い。
でも今は…
嫌いだったハズのタバコの匂いがみのりの胸を締め付けている。
みのりは
ソファーに座り選曲を始めた里奈の斜め前に座った。
「里奈…、夏休み中いい事あった?」
みのりの質問に里奈が笑う。
「何、いい事って(笑)
ないよ、何も。
みのりは何かあったの?」
自分で聞いておいて
みのりは言おうかどうか迷っていた。
里奈は言いふらすような子じゃない。
口は固い。
…そう分かっていても迷ったのは
反対されるのが分かっていたから…
誰かに止めて欲しいって思ってるのに…
大体
本当に止められたら…
あたしは止められるの…?
この想いを忘れられる…?
止められたから諦める。
そんな簡単な事じゃ…
ない…
黙り込んだみのりを
里奈が心配そうに覗き込んだ。
「…なにかあったの?」
みのりが悲しそうな笑顔で笑った。
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