ずっと大好き…この恋は秘密 …


「浅井さん今日は有給?」


やっとパスタを飲み込んだみのりが聞く。


浅井はピザを食べながら視線をみのりに移した。


「いや、9月から土日営業するようになったんだ。

だから月・火が休み。

教習所も不況なんだよ(笑)」


「ふぅん、大変ですね」


あいづちを打つみのりを見て浅井が指を差して笑みを浮べた。


「おまえ、髪にチーズついてる(笑)

かけすぎなんだよ(笑)」


「えっどこ?」


みのりが鏡を取りだそうとカバンを開けようとした時…



浅井のタバコの匂いがした。




顔をあげると

浅井が身を乗り出して…




みのりの髪に触れていた。




…ちょっ


近い…





初めての距離に

みのりが身を強ばらせる。



ふいに目が合ってしまった浅井がふっと笑った。


「とれた(笑)」


「…すみません」


みのりが赤くなった顔がバレないように

うつむいて答える。



「つぅか、おまえ香水つけてる?

なんかいい匂いしたけど。


教習ん時はつけてなかったよな?」


浅井の言葉に顔をあげたみのりが

少し首を傾げた。


「つけてないですよ?

…お風呂朝入ったから?
シャンプーの匂いかな」


「朝風呂入んの?

オレ朝弱いから絶対無理(笑)」



「や、あたしもっ…」



みのりが言いかけた口を押さえた。






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