キー・ボックス
―もう9時かあ…
すっかり遅くなったなあ…
結局あさみにも連絡できなかったし…

早歩きで駅へと歩く有弥。
携帯を右手にあさみに電話をかける。

―プルル…

「もしもし…有弥?」

『あさみか?ごめん。仕事が長引いて遅くなったよ…』
有弥はすまなそうに言った。

「…いいんだよ、有弥。遅くまでお疲れさま。」
とあさみは控えめに返す。
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