Miracle
翌日、言われたとおり5時限目に屋上に来た、
何を期待してるのかは分からない、ただ桜乃さんに会えるという事が嬉しかった
「まだかな・・・、」
呟いた俺はしっかり携帯を握っていた、数分すると凄い勢いでドアが開いた、

「・・・・・・・っ」
誰かの鳴き声が聞こえた気がした、ふと後ろを振り返れば其処に立っていたのは
ワイシャツが破られていて、ブラが半分見えかけていた酷い姿の桜乃さんだった。

「どうしたの?」
「せんぱ・・・いっ」
声がかすれて旨く聞こえない、けど何をされたかはよく分かる、
泣きじゃくる桜乃さんを抱きしめた、
「・・・・・・っ」
桜乃さんが抱きしめてから何十分たっただろうか、

「何があったか話せる?」
桜乃さんはゆっくり頷いた、
桜乃さんが何があったのかを話してくれた、
だも、それは俺の怒りを爆発させた、
学校でレイプ何かすんな、された子の気持ちを考えて欲しい
んな、馬鹿な事する奴らが許せなかった、

「大丈夫、桜乃さんは俺が守るから、・・・・病院行こっか?」
小さく頷いて俺の服の裾を握った、俺は自分の裾を握っている桜乃さんの
手を握って自分の着ていた上着を桜乃さんに着せた、桜乃さんが少しだけ
微笑んでくれて、俺も微笑み返す、
桜乃さんの微笑んだ顔は、どこか悲しく、辛そうにも見えた
そんな桜乃さんに何にもできない俺はただただ桜乃さんの手をぎゅっと握っていた

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