どスケベなアイツ
「抱っこしてみる?」


少し首を傾げて、子犬を私に差し出した。


「あ、はい。」


何で、こんなにドキドキするんだろ。


ちょっと手が触れただけなのに。


「ヤバイわぁ。連れて帰りたい位やわ。なぁ?麻衣ちゃん。」


「そっ…そうですね。」


わあぁ、もう静まれ私の心臓!!


「どないしたん?
そんなにキョドッて…。」


「何でもないです。あ、私喉渇いたかも。飲み物買ってきますね。」


抱っこしてた犬を、野久保さんに、強引に押し付けた。


「え、麻衣ちゃん?」


あぁもう!!


何なの一体!!


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