王国ファンタジア【ララミーの民】
フェニックスは川沿いを下流の方に向かって歩き始める。
背の高い葦が生えているので歩きづらくて何度も滑りそうになった。
日が暮れてきた頃、やっと中洲にたどり着いた。
今夜は野宿だ。
枯れ木を探すために、川を離れた。
それから、フェニックスが火を起こして中洲に丸太と一緒にたどり着いていた魚を食べる頃にはすっかり日が落ちて真っ暗になっていた。
用心のため見張りをしないと行けないな。
フェニックスがどうやって眠らずに過ごせるか考えていると懐のリルスの玉が温かくなった。
フェニックスが懐が取り出すと、玉の中に小さな小人が見えた。
[フェニックス、私が見張り番をしよう。焚火からちょっと離れたところにリルスの玉を置いておくれ]
「えっ、何?頭の中で声がする。これ小人の声なの?それからリルスの玉の中で獣とかやっつけられるの?」
フェニックスは慌てて矢つぎばやに質問する。
[私に話しかける時は声に出さなくてよい。私はそなたの力を小人の姿で体現したのだ。だいたい同じ能力を持っておるから大丈夫だ。あとは私に任せて寝るがいい]
フェニックスは半信半疑ながらも小人に従ってマントをかけて眠りについた。