王国ファンタジア【ララミーの民】
なずなたちはあたたかくララミーの民の人々に迎えられた。
なずなが自己紹介の時にダイヤモンドのことを子ユニコーンと紹介したからかもしれない。
ララミーの民もユニコーンも不思議な種族と生物だからだ。
なずなたちは長老の洞穴に案内され、夕食をふるまわれた。
給仕の一人が翼のない少女だった。
なずなはなぜ翼がないのか気になっていたが、聞くに聞けないでいたところダイヤモンドが
「長老さん、なぜあの娘には翼がないんですか?」
聞いた。
「私たちの民に生まれたから翼が生えてくるはずなんだがな。いろいろと祈祷師にも調べてもらったがもう12歳になるが翼が生えてこない。来年には妖術使いか傭兵の学校に行くことになっているし…。それに翼がないことを母親がなげいて滝に身をなげてしまったんだ。そのあと父親も事故で死んでしまった。困ったもんだ」
「はぁ、それは困りますよね」
ダイヤモンドが黙ってしまったのでなずなが相づちを打った。
そして、なずなたちは一週間ほどララミーの民の村に滞在することになった。