王国ファンタジア【ララミーの民】
フェニックスが村の酒場兼宿屋に落ち着いてゆうげを取ろうと2階の自室から1階の酒場に降りてきたところ、ざわめきが止んでシーンとする。
フェニックスが怪訝な顔をして空いていたカウンターに座ると、マスターが話しかけてきた。
「あんた、村の者が見たんだけど、一人で三人の盗賊をやったんだって?今のまでその話で持ちきりだったんだ」
「そうだけど…それが何か?」
フェニックスはいっそう怪訝そうに眼を細めた。
「若い娘っ子が、最近ここいらで盗賊をして困らせていた荒くれ者を退治したってことに驚いているんだよ。一杯おごらせてくれ」
「あぁ、いいけど…。ゆうげはおまかせで頼むわ」
ちなみにこの辺りの地方では15才から飲酒、タバコ、結婚が出来る。
フェニックスはまだふに落ちないようだが…
それは、ララミーの民とその他の民との違いだ。
ララミーの民は男女とも3才からチャンバラ、妖術の真似事をしながら育つ。それに男女同権だ。男も家事をする。
だからこそ、女のフェニックスでも民一の戦士になれたのだ。