半分の恋~Half of love~

(ガラガラ…)


「は、晴くん!?」


「………。」


「おーーい!!」


「………。」


(トントン)
さゆりが肩をつついてきた。


「…ん?…アレ?うわっ寝てた!!ごめん」


「寝顔かわいかったよ♪笑」


「バカッ!」


「アハハ。それで何のようだったの?」


「えっ!あ…ああ…」


何度も練習したセリフがいざとなったらなかなか出てこない。

「なになに~?」


この時になって初めて、もう後にはひけないことを知った。


…言うしかない。


「オレたちさぁー一年から一緒だったけど最初あんまり仲良くなれなかったってゆーか、しゃべらなかったよね」

ハァ…何言ってんだろオレ。


「うん。なんか懐かしいね」


「でも二年になって色々話せるようになって仲良くなれたよね。でもさゆりはオレのこと友達としてしか見てくれてなかった…。」


「……。」


「オレさゆりが好き。今さゆりがオレのこと好きじゃなくても、付き合ってから好きにさせる自身はある。だから付き合ってほしい。」


夕日が完全に沈んだころだった。
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