薔薇の王女
ガサッ・ガサッ
草をかき分けながら私達は森の中の大きな樹がある所に着いたの。
「はぁ…アメリア様!いったいどういうつもりですか?こんな事お父様に知られてしまったら…」
「……さぁフィナ様!お勉強を始めますよ!」
何?何言ってるのこの人は?
こんな所で勉強も何も出来るわけないじゃない!!
やめてよ!ただでさえ朝から両親に怒られたのにこれ以上面倒くさいのよ!
「ふざけないで下さい!こんな所じゃ何も出来ないじゃないですか!私屋敷に帰ります。」
背を向け帰ろうとしたけど
またしても腕を引っ張られ
「机に向かって話を聞くだけが勉強ではないわ。こうやって実際本物を見ながら学ぶというやり方もあるの。」