薔薇の王女
お互い手を重ねながらクスッって笑ってしまう

何だか照れくさいというか

初めての体験だから驚いたって感じ

でもね、とても嬉しいの

自然に笑顔がこぼれてしまう

「さっ!もうしんみりした話は終わり!何か一緒にして遊びましょ?」

握ってた手を離すとパンッと手を叩き笑顔で問いかける

「でも、でも私何も遊び方しらなくて」

そう


残念ながら私は友人と遊ぶってことがなかったからいつも本ばかり読んで

だから何して遊ぶって言われると困ってしまう

「そんなの気にしなくていいのよ、私が教えてあげるから!そうね、こういう時は甘いお菓子を食べるってのはどう?」

「お・お菓子ですか?じゃあサシャにーー「ストーップ!!」

私の言葉を遮りフィナ様が叫んだ。

「せっかくだから作りましょうよ。作り方なら任せて!そうと決まれば行くわよ~」

またしても腕を引っ張られ厨房に連れて行かれる自分


強引なんだからフィナ様は~でもその強引さが今の私には嬉しく思う。


「あ!そうだ、クレア様?」

「えっ?何ですか?」

「敬語は辞めて普通に話してちょうだい!後歳も1つしか変わらないんだからフィナって呼んで」

「・・・分かったわ!フィナ、よろしくね!!」

フィナはニィッって笑いながら厨房を目指した。
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