薔薇の王女
ウィリアムは私達とは別の牢に入れられたと聞いた。

連れて行かれる時しばらく抵抗してたけど、最後は諦めたのか黙って歩いて行くのは見えた。


窓の格子から手を離し夫を見る。夫は唇を噛みながら私を見ながら

「……王座なんて…どうでもいい。何でお前がこんな目に合わないといけない!!」

ガンッと机を手で叩きながら叫び

「俺は…俺はお前を幸せにするなら王になるしかないって思ってた。お前を救いたかったんだ」


「ギルフォード…あなた私と結婚なんて嫌だって最初言ってたから…てっきり」






「俺はな…クソッ!!こんなこと言うなんてな。俺はお前に惚れていたんだよ」

ギルフォードはおでこに手を当て、顔を赤めながら



こんなギルフォードを見るのは初めて


私に惚れていた?でも最初「乳臭い娘」って言われたから


どういうこと?


「ねえ、ギルフォード?それって?」
< 328 / 625 >

この作品をシェア

pagetop