薔薇の王女

私の命をあげる

「フィナ!!」

叫ぶと椅子に座っていたフィナが驚いた顔をして見た

「クレア?クレアなの?」


私達はお互い走り出し抱きしめ合う。フィナとこうやって抱きしめ合うのは何ヶ月ぶりだろ?


「フィナ!!お姉様が…あなた達を…」


私はそこまでしか言葉が続かずギュッとフィナを抱きしめる

フィナは何も言わず私の頭を撫でてくれて


それがまた余計に悲しくなる




「フィナ…俺は少し外すな。ウィリアム叔父上に会ってくる」


フィナと一緒にいたギルフォードはそう言って牢屋から出た。
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