薔薇の王女



無理矢理押し付けられたとは言え


一度はこの国の女王として即位したのだから


その名に恥じぬよう

グレイ家の長女として



手伝ってくれてる侍女も泣きながら私を着替えさせてくれ


「なんで………フィナ様が処刑されなければいけないのですか?まだお若いのに……」


一人の侍女がそう言い声を上げて泣くと他の侍女もつられて声を上げて泣く


「あなた達泣かないで、私はもう覚悟は出来てるのだから。死ぬのは怖いわ、でもギルフォードやお父様と一緒なら不思議と大丈夫だなって思えるから」


侍女の手を握りしめる


わぁっと侍女達が全員抱きついてきた


みんなギュッと抱きしめて泣いてくれてる


私も抱きしめ返す


ギルフォードもその様子に少し目を潤ませてた
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