薔薇の王女
「大丈夫だレオナルド、お父様が負けたことなんてなかったろ?しっかりお母様とお留守番しなさい」


そしてもう一度私の頭をあの大きな手で撫でると


バン―――…


「大丈夫よレオナルド…お父様は強いんだから…」


ギュッと私を母は抱きしめる


その抱きしめる腕は震えていて


外は叫び声

剣が当たる音


そして



「ぐわぁ!!!」


誰かの悲鳴






あれからどれくらい経ったんだろう?


多分そんなに経ってないはずなのにとても長く感じる
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