薔薇の王女
私もずっとアイク様をお慕いしていました、たとえ王のものになってからも貴方を忘れられなかったのよ…
「アイク様、お願いがございます。」
クレアの事を頼めるのはこの方しかいないわ。
「私がいなくなったらあの子は…クレアは一人になってしまいます、クレアを大きくなるまで見守ってほしいのです。」
「アン様…」
「私にはもうあの子の側にいることが出来ない…あの子を守ってあげられないの…」
いつのまにか涙を流していた、裁判の間は一度も泣かなかったのに。
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