薔薇の王女
「ああ、知っている。俺も同じだ」
口元を緩ませて笑うセシル
お互いクスッって笑い部屋を目指す
「今日は色々あったから身体も疲れてる、もう休め」
部屋まで送ってくれ
私達はその部屋に着く前に手を離した
堂々と手さえ繋げない私とセシル
本当はもっと一緒にいたい
でも身分が邪魔をする
「ありがとう、今日はもう休むね?
じゃあ、おやすみなさい」
「へぇ、さすがあの女の娘だ。騎士団員まで手を出すとはね…」
声の方を向くと
フェリンペ王子が腕を組み、立っていた
初めて会った時と同じ笑みをしながら