薔薇の王女
「アイク殿――面会の時間はもう終わりでございます――」

遠くで番人の声が聞こえ、私達は我にかえりました。ほんの少しの時間がとても幸せで…

「アイク様、行って下さい。私は貴方と気持ちが通じた事を一生忘れません。愛しています…」
もうこの方を見れるのも最後、貴方には幸せになってほしい……私の分まで…
「アン…お前を愛し続ける!!この先ずっと!!」
「娘を…クレアをお願いします!!」
そう言いながら扉を開けて出ていかれました。
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