薔薇の王女



「最後の言葉を言う権利は誰にでもある、それを邪魔はさせん。」


「ありがとうございます」


頭を軽く下げお礼を言い前を向く。

「皆さん!!今この国は危機にあります、希望も少なく沢山の人が死んでいます…でも絶対に希望は捨てないで下さい!必ずこの国を救ってくれる方が現れます!だから希望を捨てないで!」

見物人達は何も言えなかった。絶望しかない今、カトリック信者でなければ火あぶりにされるこの今

その中で希望を持てと言うのだから


「あの姉ちゃん何を言ってんだ!?カトリックじゃなきゃ殺されちまうこんな世の中に希望何かあるかよ!」

「でもあの姉ちゃん本気で話してた。殺されちまうのに…」

「あたしは信じるよ、旦那が何もしてないのに火あぶりにされちまったこんなイカれた世を変えてくれる人がいるのをね。」
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