薔薇の王女



乾いた音と共にカランとナイフが床に落ちる。



「クレア…様?」


「みんな出ていって、これは命令です。」

「しかし!」

「いいから!お願いします。」




侍女達とレオナルドは部屋から出ていく。私とお姉様しか部屋にいない、何年ぶりかな?二人きりになったのは

「クレア…お前妹の分際で私に…」


頬を抑えながら私を睨み付ける

「悔しい?私のお母様が憎いのでしょ?お姉様のお母様からお父様をとったから」


「っつ!」

パンっと思いっきり殴られる


「お前のせいで!あの女のせいで私達親子は!!」

何回も殴られベッドに吹き飛ばされ馬乗りになられる


「だから、どうなんですか?もう私もお姉様も母親はいないわ。」


もう終わりにしないと




逃げるのは私達




< 548 / 625 >

この作品をシェア

pagetop