薔薇の王女



「いい加減にしなさいよ!!」

クレアの怒鳴り声でメアリの動きが止まる。

「何死のうとしてるのよ?それで何か変わるの?私が憎いからとかあの女のせいとか、もう居ないのよ誰も!私達がいなくなったらこの国はどうなんのよ!?お父様達が守ってきたこの国をあの王子に好きにさせるの!?」


今度は私がお姉様を殴る、今までのわだかまりを解くみたいに


そこからは殴り合い

お互い怒鳴りながら相手の不満をぶつける


「お前に何が分かる!母親と離された私の気持ちが!」


「分からないわ!だってお姉様だって私の気持ち分からないでしょ?分かろうともしなかったくせに!」

「あの女が全て悪いのよ!!」

「憎んでどうすんの?あなたはそれでもあの偉大なヘンリー王の娘か!!」









「……」




もうお互いフラフラで服はぼろぼろ、私鼻血は出てるわ右目の上腫れて少し見にくいし髪ボサボサ

メアリお姉様もぼろぼろのボサボサで



「この暴力妹…」


「意地悪お姉様…」


はぁ、と床に座りこむ



肩で息をして整えないと本当に苦しいわ


まさかこんな派手に殴り合いするなんて思わなかったから



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