薔薇の王女
フラフラ立ちながらお姉様の方へ行き隣に座る。やっと座れたお姉様の隣に


「お姉様…もう…お父様にお母様、それに弟もフィナもいないの。私達が力を合わせこの国を守らないと、だって私達はヘンリー王の娘よ。」

手を握り訴える。

「私は……怖かったのよ」


えっ?




「鼻血くらい拭きなさい」

グイグイと服の袖で拭かれる、鼻の下がヒリヒリするわ


「誰かに裏切られるのが、アンとは本当に仲がよくてそれがいきなり裏切られて……クレアあなたの中アンに脅えていたのかもしれないわ。私の事憎いでしょ?こんな私なんて」


駄目、もう駄目



「うわあああ…私お姉様の事嫌いになったことなん…て一度もないわ!むしろ寂しくて寂しくて堪らなかった……」

もう大号泣。お姉様の服で鼻かむし、涙ふく

「クレア…お前私を許してくれるの?」


「お姉様…もう私を嫌いにならないで!絶対に死のうとしないで!私一人にしないで!」

思いっきりお姉様に抱きつく。お姉様もぎごちないけどゆっくり抱きしめてくれた。
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