薔薇の王女
部屋を出ると侍女とレオナルドが待っていて私の姿に驚いていたけど、お姉様の
着替えなどをお願いしてレオナルドに部屋まで送ってもらうことにした。


歩きながら


「何があったのですか?そんな傷だらけで、何となく想像はつきますが…」


外を見るともう日は落ち薄暗くなっていた。そんなに長時間殴り合いしてたのかしら?いや、多分違うわよね…


「えと、お姉様とちょっとした言い合いと言うか何と言うか…ははは……」


「言い合いそんな姿にはなりません、殴り合いでもしてきたのでしょう。」


うっ…流石に分かるよね、こんな姿だと

「詳しくは聞きませんが、クレア様の表情を見る限り良い方向へ向かったのでしょう。」






血だらけになったけど、お姉様の声が聞けたと思う。いきなり仲良くとはいかないけどちょっとずつ分かり合えたらいいなって。



「では、ここで私は。」


部屋の前まで送ってくれてレオナルドはお姉様の所へ戻っていった。






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