薔薇の王女





「お願いします。ドレイクさん、もうこの国を救えるのはあなた達しかいません。」


そして私は立ち上がり膝をつくと、頭を下げる。


「クレア様!!そのようなことを!」

「いいの、アイク。私にはこんな事しか出来ない。ドレイクさんどうかお力をお貸しください!私はこの国を守らないといけない、父が残したこの国を。友人との最後の約束を。もし何かあれば私の首を相手に差し出して下さい。」





しばしの沈黙。


周りも察したのか喋り声が止まる。



「お嬢ちゃんあのヘンリー王の…何故そこまでして守るんだい?」


「私の父はこの国を強くし、母は命がけで私を守ってくれました。大切な弟と友人は未来を私に託して亡くなり、今はたった一人の姉も失いそうになりました。皆が守ってくれたこの国を今度は私が守っていかないといけない。私はこの国を心から愛しています。どうかお力をお貸しください!お願いします!」





「よし、いいだろう。」



え?意外とあっさり即答ですか?




何も言えずに固まってるとカイが手を貸してくれ立たしてくれる。



そこには歯を見せながら笑うドレイクさんがいて




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