薔薇の王女
徐々に近づくオスカー、銃口を向けたままレオナルドの剣を手に取り笑う。


「お前も本当はあの時始末するはずだったのだ、親共々な…まさかお前があの時逃げた息子だったとは…」



あの時……まさか…

「お前が父上と母上を殺したのか!?」



「ははははは!そうだ!お前の父親が邪魔だったのだよ!ヘンリー王に気に入られ周りからも信頼され、私の立場が危うかった。だから消えてもらったのだよ…寵愛される家臣は私なのだから。」


この男!そんなくだらない理由で俺の両親を!


「オスカー!!お前だけは絶対に許さん!メアリ様にも指一本触れさせやしない!」



ピタリと止む笑い声、一瞬の静けさ



だか次の瞬間



「お前は女王には会えんよ。今死ぬのだからな、やっとグレインの息子を殺せる。心配するな…女王もすぐにお前の所にいってもらう。姉妹そろってな、私が王になるのだから」







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