薔薇の王女
ザシュ……
その前にオスカーの首は飛んだ。
その首の顔の表情は自分が首を跳ねられたのか理解しないまま動かなくなった。
「アイク殿、本当にありがとうございます。あなたは俺の命の恩人だ。」
カチャリと剣をおさめながら首を横に振るアイク
「レオナルドにセシル、君たち二人はこれからは女王を支えていかなければならない。まだ若い女王を守らなければいけない、それは君たちしか出来ない事だ。」
そう言いながらオスカーの死体に布をかける。
「そしてこういった野望を持つものを排除するのが私の役目だ。二人とも幸せになるんだ。」
オスカーの死体を見ながら両親を思い出す、父上…母上…敵はアイク殿がとってくれた。命をかけて俺を守ってくれてありがとう。