夢見な百合の花
カズヤは、俺がサヨから逃げていた時も、変わらずサヨの回復を願いこの約二年もの間、ほぼ毎日サヨの病院に顔を出していた…。
サヨはもちろん、俺の事も弟の様に考えてくれているカズヤは、俺達の兄として自分を厳しく律して生活していた節がある。
気が遠くなる様な歳月の間、誰にも弱音を吐く事なく影でサヨを支えていたカズヤにとっても、この瞬間は何よりの幸せに違いなかった…。
実に微笑ましい…見ているコッチも幸せな気分になってくる。
俺がそんな二人の光景を眺めていると、俺の隣にハヤトがやってきた。
「無事かヒサジ?」
「大丈夫だ…まだ少しフラ付くが、頭の血は大方止まったし、意識はしっかりしている。面倒をかけたなハヤト、助かったよ…」
ハヤトは俺の体の心配をし、俺は改めてハヤトに礼を言った…。
「礼は言わなくて良いよ。それよりもヒサジ…俺を殴れ」
ハヤトは俺にそう言うと、ノーガードで俺に顔を差し出す…。
「ハヤトならそう言うとは思っていたけどよ…俺がそんな事出来る訳ないだろうが。しかもこれは俺が望んだ結果なんだから、ハヤトを殴る理由がない」
「…ダメだ、殴れ」
ハヤトはそう言い、俺の言う事を聞いてはくれなかった。
「…断る」
「ダメだ」
再度俺は断ったのだが、ハヤトは断固として聞き入れてくれない…。
サヨはもちろん、俺の事も弟の様に考えてくれているカズヤは、俺達の兄として自分を厳しく律して生活していた節がある。
気が遠くなる様な歳月の間、誰にも弱音を吐く事なく影でサヨを支えていたカズヤにとっても、この瞬間は何よりの幸せに違いなかった…。
実に微笑ましい…見ているコッチも幸せな気分になってくる。
俺がそんな二人の光景を眺めていると、俺の隣にハヤトがやってきた。
「無事かヒサジ?」
「大丈夫だ…まだ少しフラ付くが、頭の血は大方止まったし、意識はしっかりしている。面倒をかけたなハヤト、助かったよ…」
ハヤトは俺の体の心配をし、俺は改めてハヤトに礼を言った…。
「礼は言わなくて良いよ。それよりもヒサジ…俺を殴れ」
ハヤトは俺にそう言うと、ノーガードで俺に顔を差し出す…。
「ハヤトならそう言うとは思っていたけどよ…俺がそんな事出来る訳ないだろうが。しかもこれは俺が望んだ結果なんだから、ハヤトを殴る理由がない」
「…ダメだ、殴れ」
ハヤトはそう言い、俺の言う事を聞いてはくれなかった。
「…断る」
「ダメだ」
再度俺は断ったのだが、ハヤトは断固として聞き入れてくれない…。