夢見な百合の花

この数日、サヨとの思い出は何度となく思い出したつもりだ…。

小学生の頃から、事件が起こる日まで、出来る限りな…でも、何も結果に繋がりそうな事がない。

時間の開く限り、思案を巡らしてはいるのだが、どれもパットこない。

もしかしたら…記憶を取り戻すカギなんてないのかもな。







俺がどれだけ、もどかしく日々を過ごしても、時間は規則正しく進む。

週の終りの金曜日。全ての授業が終わると、部活などを引退した人間の多い、三年生は時間を有意義に使うかの様に、友達と一緒に、遊びに行ったりする。

だが俺は、そんな事する暇などないので、クラスの奴等に誘われる事があっても、全て断っていた。

そして、今日も一人で家に帰ろうとしていると…。

「よっヒサジ！今日ちょっと付き合えよ！」

なぜか、あの日から仲好くなったイサミが俺に話かけてきた。

「イサミ…今日は、ジムに行かなくてもいいのか？」

ジムに通う許可が下りたイサミは、毎日の様にジムに通い、ボクシングを学んでいると聞いたが…。

「だから、一緒に行こうぜヒサジ！練習相手が欲しいんだよ」