365回の軌跡
その日、私はパソコンで事務作業をする黒沢さんに話しかけた。
「黒沢さんすいません、話があるんですけど…」
「なに?」
黒沢さんは手を止め、私に向き直った。 「はい、豊田さんのことなんですけど…」
話しながら私も隣の椅子に座る。
「ああ、この前物忘れがあったって報告してくれたよね。その後どう?」
「はい、その後どんどん物忘れが増えている様です。」
黒沢さんは少し腕組みして考えてから、「豊田さんて最近引っ越したよね?」
「はい、もう3ヶ月前くらいになりますけど…前住んでた家の近くの団地に」
「前に住んでた家は、若い頃からずっと住んでた家だったね」
黒沢さんは頷きながら、
「それが原因かも」
と言った。
「え?」
「住み慣れた家から違う環境に移って、変化に適応できてないのよ。結果、物忘れが増えてるのかも」
「どうすればいいんですかね…?」
「とにかく一回通院してみるしかないね。私からも話してみるわ」
「黒沢さんすいません、話があるんですけど…」
「なに?」
黒沢さんは手を止め、私に向き直った。 「はい、豊田さんのことなんですけど…」
話しながら私も隣の椅子に座る。
「ああ、この前物忘れがあったって報告してくれたよね。その後どう?」
「はい、その後どんどん物忘れが増えている様です。」
黒沢さんは少し腕組みして考えてから、「豊田さんて最近引っ越したよね?」
「はい、もう3ヶ月前くらいになりますけど…前住んでた家の近くの団地に」
「前に住んでた家は、若い頃からずっと住んでた家だったね」
黒沢さんは頷きながら、
「それが原因かも」
と言った。
「え?」
「住み慣れた家から違う環境に移って、変化に適応できてないのよ。結果、物忘れが増えてるのかも」
「どうすればいいんですかね…?」
「とにかく一回通院してみるしかないね。私からも話してみるわ」