365回の軌跡
ヘルパーとして夏、充分注意しないといけないのは高齢者の脱水症状だ。私はいつも一人一人の水分摂取量を気にしていた。
だが、今年はうまくいかなかった。
8月に入ったころ、いつもの様に豊田さんの家に訪問し、チャイムを鳴らすが出て来ない。しばらく待っても音沙汰がないので、ドアに手をかけると、鍵が開いていた。
「こんにちは~」
私は挨拶をしながら恐る恐る中に入る。
リビングに豊田さんは居た。ただいつもと違うのは、リビングの床に倒れていたのだ。
私は慌てて豊田さんを抱き起こす。
「豊田さん!どうしたの!豊田さん!」
私の呼びかけに豊田さんはうっすら目を開け、少し微笑みながら言った。
「…さぁ、あなたも笑って?」
だが、今年はうまくいかなかった。
8月に入ったころ、いつもの様に豊田さんの家に訪問し、チャイムを鳴らすが出て来ない。しばらく待っても音沙汰がないので、ドアに手をかけると、鍵が開いていた。
「こんにちは~」
私は挨拶をしながら恐る恐る中に入る。
リビングに豊田さんは居た。ただいつもと違うのは、リビングの床に倒れていたのだ。
私は慌てて豊田さんを抱き起こす。
「豊田さん!どうしたの!豊田さん!」
私の呼びかけに豊田さんはうっすら目を開け、少し微笑みながら言った。
「…さぁ、あなたも笑って?」