365回の軌跡
「美味しいよ!沙紀意外に料理のセンスあるんじゃない?」
麻耶が笑顔で料理を頬張る。
「沙紀、やっぱりヘルパーさんだけあって料理の基礎は完璧!後手際もいいし飲み込みも早いから、ビックリしたよ!」
遥が私を誉める。
「ありがと。これでレシピがすごい増えた。遥助かるよ!」
私は今日作った料理のレシピをノートにまとめながら遥にお礼を言う。
「でもさ、こんな作って食べれるの?」
麻耶が不安そうに聞く。
「…だよね」
私も机の上を見て呟く。和食ばかり中心に作った料理の数々は机いっぱいに、更に、はみ出た料理も床に数品置いてある。
「作り過ぎたよね?」
遥が申し訳なさそうに私をみる。
「でもおかげで沢山料理のレパートリー増えたから感謝してるよ!さ、みんな食べて!お酒もあるから、ゆっくりしよ!」
「ぇえ~~!」
麻耶と遥が不満げに声を上げる。私は無視して冷蔵庫からお酒を取り出した。
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