365回の軌跡
宮川さんへ
あなたがこの手紙を読んでいる頃、私はこの世にいないだろう。私は体が不自由になり十年になる。その間に沢山のヘルパーさんにお世話になった。だが私は私より年下の人達の世話になることが嫌だった。恥ずかしく情けなく思えた。何度も死のうと思った。私がキツく当たるとヘルパーさん達はすぐに変わった。皆、私が嫌いになるのだ。だが宮川さんだけは違った。私がキツく接してもあなたは私を嫌うどころか、親しみを持って接してくれた。宮川さん、あなたは優しく、とても強く、素晴らしい人だ。私はあなたに感謝の気持ちを伝えたく、あなたにこのノートを送る。本当にありがとう。
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