ロ包 ロ孝
 やはり無難な所でライダータイプだろうか。

「この白いのもちょっと……アタシのイメージじゃないわ?」

「ああ、ではサトッチに特別こういうのはどうでしょう」

 これはまた随分刺激的だ。モデルの女性が細身なのでまだ見られるが、里美がこれを着たら……

 ヤバイ、ヤバ過ぎる!

「北田さん。我々で遊んでるでしょう」

「ああ、僕はそんなつもりは有りません。どれも防弾タイプで、ピストルの弾なら青アザひとつ付きません」

「ライフルや自動小銃なら?」

 ここはキチンと聞いておかなければならない。

「ああ、散弾なら完全に防ぎますが、徹甲弾だと……」

「だと?」

「ああ、かなり痛いです。血も出ちゃうかも知れません」

 俺達は無言で苦笑いを浮かべ、目配せを交わした。

「……ま、……まぁユニフォームはじっくり相談して決めるとして……
 根岸さんにもお話ししたんですが、術全部を再検討してマニュアルを作って頂きたいんですよ。
 今回の案件にしても、充分1人で処理出来たと思いますし」

 兵法なら殆ど完成に近付いている。しかしこれを音力に渡す訳にはいかない。裏法の術も網羅されているからだ。

ここで言っているのは、音力式のマニュアルである。

「ああそうですね。僕もそう思いました。あの程度ならお1人でも大丈夫ですね」

 北田はやはり中々鋭い男なんじゃないかと思われる。恐らくデータを採取した際に、戦術その他を考慮して判断したのだろう。

「賊が1人なら【在】(ザイ)を使って武器を取り上げればいいのですから、飛び道具を持っていても1人で充分です。
 ……まず【在】の使い所は要となる。という所から組み上げて行って下さい」

「ふむふむ……」


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