ロ包 ロ孝
「別に退団したからと言って縁が切れる訳じゃ無いんだし、近くに寄ったらまた顔を出させて貰うよ」

 そう、彼らとの関係はこれで終わりではなかったのだ。『銀杏婆ちゃん』こと舘野杏と『海袋エンジェルス』のメンバー数人は、後に大きく俺達に関わる事となる。

「じゃ、一発行っとくぅ?」

 里美が差し出した手に、次々とメンバーの手が重ねられた。互いに目線を交わし合い、信頼と結束を確認する。

「海袋エンジェルスぅう〜」

「ファイ! っおおー!」


───────


 その時、サンフラワー60ビルの上空で。

「……まったく。夜中だってぇのに賑やかな連中だね!」

 舘野さんは1人、遥か高みを飛行凧で漂いながら微笑んでいた。



『咆哮』第四部
〜操躯極まる〜

《完》


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