ロ包 ロ孝
「ったく! 次から気を付けろよ? 栗原」
彼の頭をペシッと叩くと、俺の口調を真似した里美が叱り付けた。
「それと栗原」
「はっ、はい」
俺が発した真面目な声に、栗原はまた叱られるものだと思って縮込まる。
「あそこでアンタッチャブルは無いだろう」
「そうよ、古過ぎよ!」
「なぁんだ、てっきり怒られるんだと思った。ビビッて損したっすよ」
「ハッハハハッ」
今回の作戦が成功した事に依り、危険思想を持つ賊の組織に壊滅的な打撃を与える事が出来た。俺達はまた一つ、大きな成果を上げたのだ。
ともあれ、みんなが無事で良かった。
∴◇∴◇∴◇∴
「おはようございます」
「ああ、おはよう。久々だね。君の笑顔は一日の活力だ」
「またぁ、課長はお上手ですねっ!」
一段とリップサービスに磨きを掛けた俺は、受け付け嬢にこんな軽口を言ってのける迄になった。
垣貫が生きていたら『免許皆伝』を貰えただろうか……。いやいや、まだまだ修練が足りないと言われるだろうな。
「おはようございます、坂本課長! お帰りなさい」
「大谷さん。ご面倒お掛けしましたね」
「いえいえ、そういう役割ですから」
久々の会社だったにも関わらず、俺が不在だった間に行われた完璧な大谷の代行で仕事も捗り、苦も無く昼休みになった。
ヴィ〜ィン ヴィ〜ィン
そして例によってトップオブザマウンテンで昼食を取っていると携帯が震えた。三浦からだ。
『聞きましたよ坂本さん。大活躍だったらしいですね』
三浦は元々事情に疎い傾向が有ったのだが、蠢声操躯法を体得してからというもの、かなりアグレッシブにアンテナを張り巡らせているようだ。
彼の頭をペシッと叩くと、俺の口調を真似した里美が叱り付けた。
「それと栗原」
「はっ、はい」
俺が発した真面目な声に、栗原はまた叱られるものだと思って縮込まる。
「あそこでアンタッチャブルは無いだろう」
「そうよ、古過ぎよ!」
「なぁんだ、てっきり怒られるんだと思った。ビビッて損したっすよ」
「ハッハハハッ」
今回の作戦が成功した事に依り、危険思想を持つ賊の組織に壊滅的な打撃を与える事が出来た。俺達はまた一つ、大きな成果を上げたのだ。
ともあれ、みんなが無事で良かった。
∴◇∴◇∴◇∴
「おはようございます」
「ああ、おはよう。久々だね。君の笑顔は一日の活力だ」
「またぁ、課長はお上手ですねっ!」
一段とリップサービスに磨きを掛けた俺は、受け付け嬢にこんな軽口を言ってのける迄になった。
垣貫が生きていたら『免許皆伝』を貰えただろうか……。いやいや、まだまだ修練が足りないと言われるだろうな。
「おはようございます、坂本課長! お帰りなさい」
「大谷さん。ご面倒お掛けしましたね」
「いえいえ、そういう役割ですから」
久々の会社だったにも関わらず、俺が不在だった間に行われた完璧な大谷の代行で仕事も捗り、苦も無く昼休みになった。
ヴィ〜ィン ヴィ〜ィン
そして例によってトップオブザマウンテンで昼食を取っていると携帯が震えた。三浦からだ。
『聞きましたよ坂本さん。大活躍だったらしいですね』
三浦は元々事情に疎い傾向が有ったのだが、蠢声操躯法を体得してからというもの、かなりアグレッシブにアンテナを張り巡らせているようだ。