ロ包 ロ孝
今の今迄隠し続ける必要が有ったのは何故か、その説明と音力の真意を聞かなければならない。
「里美。俺への愛が真実だと言うのなら、全部本当の事を話すんだ。
包み隠さず、全てを!」
「え? ……淳。もしかしてあたし、許して貰えるの? 今迄淳達を騙して来たのよ?」
「お前のしてきた事は確かに許しがたい。でも俺は里美を嫌いになれないんだ。
どうしようも無い位、お前の事が好きなんだよ」
こんな時にどうかしていると自分でも思うが、里美を思う気持ちが次々に溢れ出し、押し留めていられなかった。里美はその言葉を聞くや否やその場に座り込み、涙で化粧が崩れるのも構わず号泣し始めた。
「ひっく! うぇ〜ん、ゔぇ〜ぇぇん淳、淳! あたしだって貴方無しでは死んだも同じだもん! でももうお仕舞いだって諦めてたの。うぇっ、うぇっ!」
その後30分に渡って泣き続けた彼女は、散々大声を出して落ち着いたのか、きちんと座り直して俺に言った。
「淳、あたしも貴方の事を愛してるの、失いたくない! 解ったわ。隠していて本当にごめんなさい。本当の事を全部話します」
里美はテーブルに手を着き、深々と頭を下げた後で話し出した。
───────
山崎里美、現在坂本里美は政府の諜報機関に所属する工作員だった。情報収集能力に長けていたのはこの為だ。
一方政府内の、危機管理を活動の柱とする秘密機関が抱えるシンクタンクは、歴史上に残された僅かな事象の断片から、忍術とは一線を画した非常に破壊力の有る秘術の存在を見いだし、驚異的な威力と機動性に着目していた。
「里美。俺への愛が真実だと言うのなら、全部本当の事を話すんだ。
包み隠さず、全てを!」
「え? ……淳。もしかしてあたし、許して貰えるの? 今迄淳達を騙して来たのよ?」
「お前のしてきた事は確かに許しがたい。でも俺は里美を嫌いになれないんだ。
どうしようも無い位、お前の事が好きなんだよ」
こんな時にどうかしていると自分でも思うが、里美を思う気持ちが次々に溢れ出し、押し留めていられなかった。里美はその言葉を聞くや否やその場に座り込み、涙で化粧が崩れるのも構わず号泣し始めた。
「ひっく! うぇ〜ん、ゔぇ〜ぇぇん淳、淳! あたしだって貴方無しでは死んだも同じだもん! でももうお仕舞いだって諦めてたの。うぇっ、うぇっ!」
その後30分に渡って泣き続けた彼女は、散々大声を出して落ち着いたのか、きちんと座り直して俺に言った。
「淳、あたしも貴方の事を愛してるの、失いたくない! 解ったわ。隠していて本当にごめんなさい。本当の事を全部話します」
里美はテーブルに手を着き、深々と頭を下げた後で話し出した。
───────
山崎里美、現在坂本里美は政府の諜報機関に所属する工作員だった。情報収集能力に長けていたのはこの為だ。
一方政府内の、危機管理を活動の柱とする秘密機関が抱えるシンクタンクは、歴史上に残された僅かな事象の断片から、忍術とは一線を画した非常に破壊力の有る秘術の存在を見いだし、驚異的な威力と機動性に着目していた。