ロ包 ロ孝
  ギャォォォォオン ギャォォォオン ギャッギャォォオン ギャオッギャォォォォオン ギャゥォォォオン ギャォォォォオン ギャォォォオン ギャッギャォォオン ギャオッギャォォォォオン ギャゥォォォオン

  バシュンバシュンバシュンバシュン!

  ドドンドンッ! ドドンッ!

  シュルッ シュルシュルシュル……

 敵軍の隊列は醜く乱れ、戦車の主砲が軒並み火を吹き、ありったけのミサイルやロケットランチャーが発射されるが、一向に刃が立たない。

  ガァァァァァアアアッ!

 地表近くまで到達した龍達は急にその速度を緩めると、地面に沿って水平に向きを変え、俺を中心にゆっくりと放射状に広がっていく。

その動きはまるで、時間を掛けて全てを焼き尽くそうと、龍達自らが打ち合わせていたかのようだ。

「ひゃぁぁああああ」「なぁぁあああっ!」「……!……!」

 最早叫びともつかない声を上げながら逃げ惑う歩兵達。それを我先にと撤退する戦車や装甲車が次々に跳ね飛ばし、轢き潰す。

龍に触れた物は一瞬にして火だるまとなり、たちどころに燃え尽きて、炭と化していく。

飛び去ろうとしたヘリや戦闘機は余りの熱気が生む上昇気流に煽られて、コントロールを失い、墜ちていった。


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