君の幸せを祈る言葉
次の日、俺は母親に「頭痛いから今日休むわ。」と言った。
母親はまんまと騙されてくれて、「あら?大丈夫?学校に連絡しとくから寝てなさい。」と承諾してくれた。
部屋に戻る途中、姉貴に会った。「あんた…ずる休みでしょ…」と言われてしまった。
何でこいつには見破られてしまうんだろ。「ち、ちげ-よ!」俺は必死に否定した。
「病人がそんな元気なわけないでしょ~?ま、今回は見逃してあげるよ。あ、今日私大学休みで家にいるから。」と言って部屋に帰って行った。
~桐谷友香20歳、俺の姉貴~
姉貴は俺の知っている限り中学の頃からモテてた。中1の頃、中3の先輩に「弘人くん、これさ‥桐谷に渡してくれない?」とラブレターを持たされたことがあった。自分で渡せばいいのに!と思いつつもいつも持って帰って姉貴に渡してやった。
姉貴はバレー部のキャプテンでもあった。そういう、強気なところというか顔とのギャップにみんな引かれて言ったんだと思う。
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