君の虚実に恋してる


…それも、先ほどの話。


「ええっ。なんでわかるんですか!」

「顔に書いてあるからね。あと顔に似合わず派手なもの好き。美形とか好きでしょ、叶わぬ恋とかしてそう」


腕は本物のようで、ぴたりと当てられてしまい驚いた。

数多く占いを試してみたがこんなに説得力のある喋り方で尚且つ当たっている占い師は初めて。


あと、恋の話もドンピシャ。




「実は…」

「もしかして当たった?あなた権力的なものにも弱そうだし。誰だろう…当ててもいい?」

「えっ…?」

「そうね、先生、生徒会長、委員長、部長。そんな感じでしょ」


つい頷いてしまった。
当たり。
この人、勘も良い。


「その…部長です」

「へえ、何部なの?」

「家庭科同好会というなの軽音楽部です」


家庭科同好会なんて名だけ。
わたしは2年だけど、料理を作ったことのある人なんて本当にわたしくらいしかいない。
入部していて家庭科同好会目当てなのはわたししかいないと思う。
それは、軽音楽部にもなりかけているから。
てか軽音部として入部している人の方が多い。
それでも名前だけは家庭科同好会。
なんというカオス。


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